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03月07日-03号

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  1. 福山市議会 1996-03-07
    03月07日-03号


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    平成 8年第1回( 3月)定例会          平成8年第1回福山市議会定例会会議録(第3号)          ───────────────────────  平成8年3月7日(木曜日) ────────────────── 議 事 日 程 (第3号)平成8年3月7日 午前10時開議第 1        会議録署名議員の指名第 2 議第  1号 平成8年度福山市一般会計予算    議第  2号 平成8年度福山市都市開発事業特別会計予算    議第  3号 平成8年度福山市下水道事業特別会計予算    議第  4号 平成8年度福山市競馬事業特別会計予算    議第  5号 平成8年度福山市国民健康保険特別会計予算    議第  6号 平成8年度福山市老人保健特別会計予算    議第  7号 平成8年度福山市食肉センター特別会計予算    議第  8号 平成8年度福山市駐車場事業特別会計予算    議第  9号 平成8年度福山市住宅資金貸付特別会計予算    議第 10号 平成8年度福山市誠之奨学資金特別会計予算    議第 11号 平成8年度福山市財産区特別会計予算    議第 12号 平成8年度福山市病院事業会計予算    議第 13号 平成8年度福山市水道事業会計予算    議第 14号 平成8年度福山市工業用水道事業会計予算    議第 15号 福山市北部市民センター条例の制定について    議第 16号 福山市税条例の一部改正について    議第 17号 福山市奨学資金条例の一部改正について    議第 18号 福山市公民館条例の一部改正について    議第 19号 福山市体育館条例の一部改正について    議第 20号 福山市武道館条例の一部改正について    議第 21号 福山市運動場条例の一部改正について    議第 22号 福山市国民宿舎条例の全部改正について    議第 23号 福山市敬老年金条例の全部改正について    議第 24号 福山市老人集会所条例の一部改正について    議第 25号 福山市住宅資金貸付条例の一部改正について    議第 26号 福山市廃棄物の処理及び再生利用等に関する条例の一部改正について    議第 27号 備後圏都市計画下水道事業受益者負担に関する条例の一部改正について    議第 28号 福山市路外駐車場条例の一部改正について    議第 29号 福山市都市公園条例の一部改正について    議第 30号 福山市大門特別工業地区建築条例等の一部改正について    議第 31号 備後圏都市計画都心入船地区地区計画の区域内における建築物等の制限に関する条例の制定について    議第 32号 福山市消防団員等公務災害補償条例の一部改正について    議第 33号 福山市水道事業等の設置等に関する条例の一部改正について    議第 34号 (仮称)福山市西部斎場敷地造成工事請負契約締結の変更について    議第 35号 坊寺・万能倉幹線下水道築造工事(その3)請負契約締結について    議第 36号 松浜・新涯2号幹線下水道築造工事(その4)請負契約締結について    議第 37号 水呑ポンプ場電気設備工事請負契約締結について    議第 38号 水呑ポンプ場ポンプ設備工事(その3)請負契約締結について    議第 39号 福山市立あけぼの保育所改築工事請負契約締結について    議第 40号 福山市立明王台小学校屋内運動場新築工事請負契約締結について    議第 41号 土地区画整理事業による町の区域の設定について    議第 42号 住居表示を実施する市街地の区域の追加及び当該区域における住居表示の方法について    議第 43号 市道路線の認定について    議第 44号 福山地区消防組合の共同処理する事務の変更及び組合規約の変更について第 3        一般質問 ────────────────── 本日の会議に付した事件議事日程のとおり ────────────────── 出 席 議 員      1番  池ノ内 幸 徳      2番  小土井 敏 隆      3番  小 川 勝 己      4番  藤 井 真 弓      5番  川 崎 卓 志      6番  河 相 博 子      7番  小 林 茂 裕      8番  岡 田 照 弘      9番  桑 原 正 和     10番  村 井 明 美     11番  三 谷   積     12番  藤 井   昇     13番  徳 山 威 雄     14番  北 川 康 夫     15番  大 垣   修     16番  竹 野   武     17番  来 山 晋 二     18番  小 川 真 和     19番  安 原 一二郎     20番  瀬 尾   惇     21番  新 谷   勇     22番  川 崎 一 郎     23番  東     稔     24番  浅 野 洋 二     25番  宮 本 隆 一     26番  上 野 健 二     27番  前 田 亘 章     28番  来 山 嘉 弘     29番  佐 藤 昭 治     30番  世 良 弘 造     31番  村 上   登     32番  蔵 本   久     33番  宮 里 俊 光     34番  大 村 博 生     35番  背 尾 博 人     36番  今 川   博     37番  小 川 順 三     38番  浅 利 友 吉     39番  森 田 泰 元     40番  稲 葉 勘 一 ────────────────── 説明のため出席した者の職氏名  市長      三 好   章  助役      杉 原   潔  収入役     桑 原 輝 久  市長室長    鎌 刈 拓 也  同和対策部長  三 谷 和 範  総務部長    三 藤 州 央  財政部長    平 田 宏 二  税務部長    下   和 成  農林部長    岩 本 忠 雄  競馬事務局長  杉 原 金 治  商工労働部長  佐々木 重 綱  民生部長    鴨 田 弘 道  児童部長    羽 田   皓  市民部長    有 岡   亨  松永支所長   野 島 秋 人  駅家支所長   藤 本 靖 昌  福祉事務所長  高 橋 信 行  衛生部長    中 山   弘  市民病院事務部長梅 本 紘 久  環境事務部長  森 島 正 弘  環境事業部長  佐 藤 渥 美  環境事業部次長 佐 藤 光 生  建設管理部長  岡 崎   忞  下水道部長   河 原 隆 司  都市部長    橋 本 義 房  建築部長    小 川 八 郎  短大事務局長  竹 政 義 明  水道企業管理者水道局長          塔 本 敏 忠  業務部長    坂 口 偉 英  工務部長    片 山 幸 人  教育長     池 口 義 人  管理部長    岡 野 勝 成  国体事務局長  長 里 禧 臣  学校教育部長  村 上 宜 嗣  学校教育部次長 倉 田 秀 善  社会教育部長  岩 崎 彌壽弘  社会教育センター所長中央公民館長          有 田 英 勝  代表監査委員  皿 谷 照 彦  監査事務局長  森 田 个 人  消防担当部長  上 中 俊 治  消防担当部長  瀬 嵜 芳 正 ────────────────── 事務局出席職員  事務局長    藤 井   兆  庶務課長    枝 広 昭 司  議事調査課長  藤 井 聖 士  議事係長    藤 村 博 実  書記      中 島 晴 基  書記      北 川 光 明  書記      佐 藤 康 弘  書記      掛 谷 義 和 ──────────────────         午前10時19分開議 ○議長(三谷積) 直ちに本日の会議を開きます。 ────────────────── ○議長(三谷積) ただいまの出席議員35人であります。 ────────────────── △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(三谷積) これより日程に入ります。 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は,会議規則第78条の規定により議長において,17番来山晋二議員及び25番宮本隆一議員を指名いたします。 ────────────────── △日程第2 議第1号 平成8年度福山市一般会計予算から議第44号 福山地区消防組合の共同処理する事務の変更及び組合規約の変更についてまで及び日程第3 一般質問 ○議長(三谷積) 次に,日程第2 議第1号平成8年度福山市一般会計予算から議第44号福山地区消防組合の共同処理する事務の変更及び組合規約の変更についてまでの44件を一括議題とし,これに対する質疑及び日程第3 一般質問を行います。 新風クラブ代表 23番東  稔議員。 (23番東  稔議員登壇)(拍手) ◆23番(東稔) 私は,新風クラブを代表し,新年度予算並びに当面する行政課題について御質問をいたします。 まず初めに,新年度予算についてお伺いいたします。 我が国の経済は回復基調にあるとは言われておりますが,バブル経済の崩壊以降,景気の不透明感は高まり,また急激な円高の進展による産業の空洞化,設備投資,個人消費の停滞により,景気の低迷は長引き,経済環境は依然として厳しい情勢にあると言えます。国,地方を問わず厳しい財政環境にあって,新年度の予算編成作業は従来に増して苦慮されたことと推測いたします。 特に,新年度の一般会計においては,本年度当初予算より約10億強減額されて1274億5400万円にとどまり,かつてない厳しい予算となっております。三好市長の実質的な2期目のスタートと位置づけられる新年度の予算であり,また市長みずからが手がけた第3次総合計画に基づく新年度の予算編成でもあります。この新年度予算は,市長が提言されている21世紀の新たな時代に向けた町づくりの第一歩であると言えます。備後の中核都市福山として,また少子化,高齢者対策,情報化の進展等々,福山市を取り巻く社会環境の変化に対応する適切な対応が求められています。 一方,行財政の基盤の確立のためにもその対応が求められている競馬事業の不振,病院事業赤字経営等行財政環境は今後さらに悪化するのではないかと危惧いたしております。市長は総体説明の中で,財政の健全性確保に留意しつつ,限られた財源の重点的,効率的な配分に努め,予算編成を行ったと述べられています。厳しい財政を考慮し,適切にしかも特色ある予算編成を行ったことと思いますが,財源の重点的,効率的な配分,また今後の財政運営について特に留意された内容について,市長の基本的な考え方とその対応についてお伺いいたします。 また,今後の地方経済並びに市財政の見通しについても,市長の御所見をお伺いいたします。 質問の2点目は,自治省の地方行財政重点施策についてであります。 自治省は,昨年8月25日に平成8年度の地方行財政重点施策並びに平成8年度の概算要求及び8年度の地方債計画案についてを発表しております。この自治省が示した地方行財政重点施策について市長は十分御承知のとおりと思いますが,重点施策の柱は,豊かで安心できる魅力ある地域社会づくり,また地方行政制度の充実,改善等の5本柱で構成されています。重点施策の具体的な推進内容として,阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ,地域の安全性を高めるための基盤整備の推進,21世紀にふさわしい地方自治制度の確立,また地方経済の振興策として研究開発,起業化,人材育成等に対する地方公共団体の支援事業の推進等が示されております。この自治省が示した平成8年度の地方行財政重点施策についてどのように受けとめられているのか,まず市長の御所見をお伺いいたします。 自治省が示している重点施策の内容について,福山市としてどのような取り扱いがされたのか,あるいはされるのか,この点についてもお伺いいたします。 地方分権の推進は,地方行政簡素効率化を図り,自主性,自立性を高める自治制度の確立にあると言われています。重点施策に示されている地方行政制度の充実,改善の具体的な推進項目である公務員行政の充実について,従来に増して積極的に取り組む必要があると思考いたしますが,市長の御所見をお伺いいたします。 質問の3点目は,農林行政についてであります。 かつて福山市の農業,とりわけ水田農業を支えてきた水資源は,芦田川と大小合わせ1790のため池に求められてきました。しかし,産業構造の変化,都市化の進展に伴い農家総数は,昭和35年に約2万戸有していたのが,平成2年には約1万300戸に減少しています。また,営業耕地面積も昭和35年に約6690ヘクタールあったのが,平成2年には約3230ヘクタールと大幅に減少しています。農家総数,耕地面積の減少に伴い,農業用水の供給を主として活用されてきたため池の機能,役割も農業を取り巻く環境の変化に伴い,他の目的,公園,緑地等に利用されているため池もありますが,中にはため池の機能,役割も消滅し,しかもその利用計画も示されず,放置されているため池もあると伺っております。機能をなくし放置されているため池について,元水利権保有者の方々が地域住民に迷惑をかけないため,好意的に草刈り,消毒等を行っているとお聞きをしております。現在,農業用水として活用されているため池においても,農業従事者の高齢化,専業農家の減少等により,従来実施されてきた自主管理,自主保全について十分な対応ができない状況にあると言われています。現在のまま推移をすれば,砂土,ヘドロの堆積,水質の悪化等によりため池の機能は低下し,用水の確保,降雨時の一時貯水能力も低下するものと思われます。個々のため池について用途別整備保全状況を含め実態調査を行い,農業用水として活用するため池,降雨時の一時貯水池として活用するため池,一時貯水池と公園緑地併用として活用するため池,ため池以外に利用するため池等,実態調査に基づき分類し管理すべきだと思考いたしますが,市長の御所見をお伺いいたします。 ため池の自主管理,自主保全を含め管理体制の見直しを実施すべきだと思考いたしますが,市長の御所見をお伺いいたします。 ため池の機能が全面的に消滅しているため池の利用について,今後どのように対応されるのか,市長の御所見をお伺いいたします。 最後の質問は,公衆衛生行政についてであります。 市長は,福山市の発展は魅力ある都市づくりであり,人口50万都市を想定した高次都市機能の整備が必要である。また,備後の中核都市としてその役割を果たし得る都市づくり,この基本的な考え方に基づき今日まで交通基盤の整備,教育,文化,スポーツ等の施設の整備に取り組み,一定の成果を上げてきました。また,地方拠点都市地域基本計画に基づき諸施策の推進に努め,中核都市としてその役割を果たしてきています。 一方,福山市の医療体制は,医療の高度化,多様化等で今後の課題はあるものの,病院47施設,診療所,歯科診療所を含め医療体制は確保されていると認識をしております。 しかし,救急医療体制初期救急医療,二次救急医療については,医師会並び関係医療機関の協力によりその体制は確保されていると思いますが,以前から課題となっている三次救急医療体制の整備(病院の指定)はなされていません。市民要望にこたえるため,また福山市を中心とする広域的な救急医療体制の確保の立場から,さらには対象人口50万人に1施設が,30万人に1施設と変更になったこのこと等も考慮し,三次救急医療体制の整備に積極的に取り組む必要があると思考いたします。今日までの取り組み経過と今後の見通しについてお伺いいたします。 以上で質問を終わりますが,議長のお許しを得て一言お礼を申し上げます。正副議長そして議員の皆さん方,三好市長を初め理事者,職員の皆さん方,報道関係の皆さん方,今日まで御指導,御鞭撻を賜りまことにありがとうございました。私は,この4月末の任期をもちまして勇退することになりました。この機会に改めてお礼を申し上げまして,降壇さしていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手) (市長三好 章登壇) ◎市長(三好章) 新風クラブを代表されました東議員の御質問にお答えいたします。 まず,平成8年度予算編成についてのお尋ねであります。 国及び地方を取り巻く財政環境が厳しい中,本市においても景気動向を反映し,市税の伸び悩みや競馬事業収益金利子割交付金の大幅な落ち込みなどにより一般財源の伸びが低く,一方では公債費,扶助費など義務的経費が増高し,昨年度に引き続き極めて厳しい予算編成となりました。 しかしながら,行政は市民生活の安定向上と社会基盤の整備を図る必要から,歳入については財政調整基金を初めとした各種基金の繰入金や,一会計にとらわれることなく会計間の効率的活用による財源確保を図り,また歳出にあっては限られた財源の重点的配分に努め,予算規模としては大規模事業などのかかわりから減額になったものの,市民生活に直結した民生費や衛生費などは増加となり,健全性に配慮した実質型の予算編成に努めたものであります。 次に,今後の財政運営についてのお尋ねであります。まず,地方債対策については,地方債総額を抑制し,前年度より6.7%減といたしたこと,減債基金については継続をして積み立てを行うとともに,縁故資金の一部について金利引き下げを行い,利子の軽減にも努めているところであります。 また,中長期的な財政運営に取り組む必要性から,事業の進捗に伴い大規模事業基金の対応,スポーツ施設整備基金庁舎建設基金の整理を行うとともに,引き続き行財政健全化に取り組んでまいります。 次に,今後の地方経済並びに市財政の見通しについてであります。本市の経済動向は,主要企業の半導体産業は引き続きフル生産体制を維持しておりますが,鉄鋼産業は海外需要とのかかわりから生産を切り下げている状況であります。また,地元中小企業は総じて生産,売り上げ不振,販売価格の低下,経費増などの傾向にあり,さきの日銀の短期経済観測では景気は緩やかに回復しているとの見方が示されておりますが,景気の先行きに対する懸念もあり,依然として厳しいものがあると考えております。 今後の市財政の見通しについてでありますが,歳入歳出予算総計予算主義の原則に基づき正確に,かつ効率的にその財源を捕捉し計上いたしたものであります。法人市民税を初め利子割交付金消費譲与税など,特に景気に関連をする歳入については的確な把握に努め,安定した財政運営に努めてまいります。 次に,国が示した平成8年度の地方行財政重点施策についてのお尋ねであります。 現下の地方財政は,景気の影響を受け税収の大幅な伸びが期待できない中で,8年度末では約136兆円の借入金残高を抱え,その償還が大きな負担となるなど,極めて厳しい状況にあると予測されております。しかしながら,地方は例年示される地方行財政重点施策を参考にして予算編成に取り組んでおりますが,重点施策地方財政計画の策定方針や財源対策などに関連する内容であり,本市においてもその趣旨を予算編成方針へ反映するよう取り組んでいるところであります。 新年度の重点施策に関する特色の第1は,災害に強い安全な地域づくりを推進することであり,本市においても耐震対策として防災計画の抜本的な見直しを初め緑町公園に備蓄倉庫や耐震性防火水槽の整備,また校舎耐震調査などにかかわる経費2億円余を計上いたしたものであります。 また,地方分権の推進では中核市への取り組みや,消防防災行政の推進ではモデル広域消防組合の指定を受け消防体制の整備を図るなど,今後とも,国の重点施策との調整を図りながら効率的な行財政運営に努めてまいります。 次に,公務員行政の充実についてであります。国の示しております改善項目につきまして,これまでも取り組みをいたしているところでありますが,定員管理,給与の適正化及び公務能率の向上の一つであります事務事業の改善につきましては,特に重要な課題と受けとめ本市行財政改善事項の5区分18項目の中に位置づけ,鋭意取り組みをし,一定の改善を見てきたところであります。また,服務規律の確保につきましても,公平,公正で効率的な行政執行に対応し得るよう全体の奉仕者としての責務を深く自覚すべきであり,機会あるごとに厳正な対応を求めてきたところであります。 今後におきましても,行政は市民の信頼の上に成り立つことが基本であります。市民の方々の理解と納得を得るべく,公務員行政の充実に向けまして全庁的な取り組みをしてまいりたいと考えております。 次に,ため池の管理と利用についてのお尋ねであります。 ため池は,降雨の少ないこの地域にある水を有効に利用するため古くから造成されたもので,本市内に1700カ所余りのため池があります。しかし,社会情勢や農業をめぐる環境の変化により,他目的に利用されたり,またゴルフ練習場,公園や親水性のある生活環境の一端として利活用されるなど,さまざまな役割を果たすようになってきております。 ため池の整備につきましては,老朽化したため池については,災害防止,農業用用水の確保等の観点から,緊急を要するものから年次計画的に整備を進めており,年間国・県補助事業を含めて50カ所の改良と60カ所程度の修繕を実施をし,整備に努めているところであります。特に,芦田町の富谷池や津之郷町の古池地区は,地域や市民の親水空間としての利用を目的とした整備が行われております。今後ともため池の実態を見きわめつつ,水利関係団体土木常設員などとの連携を密にして,用途に応じた整備に努めてまいります。 なお,管理につきましては水利権者や受益者による管理もされており,適正な管理の指導に努めてまいります。また,機能がなくなったため池は,地域の公共用地として利活用されているものもありますが,調整池としての機能等十分な協議を行いまして,有効に利用されるように対応してまいります。 次に,三次救急医療体制の確立についてのお尋ねであります。 御指摘のとおり,第三次救急医療体制につきましては,広島県保健医療計画において県内4保健医療圏域ごとに確保することを基本に,おおむね人口30万人に1カ所程度の設置を検討することとされております。 本市といたしましては,今日まで福山・府中サブ保健医療圏地域保健医療計画部会の委員として参画をしております。救急医療体制確保を初めとする諸計画に積極的に意見具申をしてきたところでありますが,現在,既存の病院群で対応をしているところであります。今後とも,引き続き県及び医師会等関係機関,団体と協議をしながら,きめ細かな地域医療の充実に努めてまいりたいと考えております。 以上で,新風クラブを代表されました東議員の御答弁とさしていただきます。 ◆23番(東稔) 質問項目については,御答弁をいただいたわけでございますが,1点だけ再質問をさしていただきたいというように思います。 その質問内容は公務員行政の充実についてであります。地方行政の役割あるいはこれからの地方行政の制度,この改善に向けて今国,地方が一体になって取り組んでいるのが,私は地方分権の問題ではないかというふうに思っておりますし,それを受けて各市町村がどのような受け皿を今の段階から構築しておくかということが大切ではないかなあと。あるいは三好市長が情熱を傾注して今取り組んでおります中核市の指定の問題,これについても福山市としてその受け皿が必要なわけです。そのためには,昨日から市長が御答弁されているように,行財政改革,これについて従来以上に推進をしていくんだという決意はされております。しかし,きのうの質問者からも指摘があったように,その項目なり,あるいは取り組み等々で余り変わった内容はないんじゃないかということが言われておりました。自治省の平成6年度の指導方向,これでも明確に述べられているように,行革というのは目標をまず立てて,そして期限を決めて,少なくても3年ないし5年以内にはその目的が達成するように努力をしなければならないということを言われているわけです。今回平成8年度の福山市の行財政改革,この推進事項等々について見さしていただきましたが,私はやはりこれからの行政の役割というものをもう少し一般職員まで徹底して認識をされ,そして理事者と一体になってやはり取り組まなければならないんじゃないかなあと。そうしなければ幾ら中核市の指定を受けても,あるいは今いろんな問題について取り組んでおりますが,かつては都市間競争ということが言われたんですが,これからは都市間格差,格差を生じるんじゃないかということが言われているんで,格差を生じないような体制をぜひとも構築していただきたいということを再度申し上げ,他の質問については後日予定しております予算特別委員会の方で御質問さしていただきたいと,こういうことを申し上げて,私の質問を終わります。 ◎市長(三好章) 地方分権にかかわる課題,中核市の取り組み等で,いろいろ御提言をいただきました。 私は,自治法制定以来50年,その間に昭和28年合併促進法ができて1万数千あった町村が3分の1ぐらいに整理,統合されて,8000以上ぐらいの人口規模の町村をつくるということが国の指導で行われた時期があります。これは,私は地方分権,地方自治は末端と申し上げますか,市や町や村が自治権を確立するというのが地方自治の精神だというふうに理解をしてきておるわけであります。したがって,今度の地方分権法は昭和30年ごろの市町村合併を国が進めたとき以来の,地方に対しては大変な画期的な私は自治法改正だったというふうに思っておるわけです。これをどう地方が受けとめ,みずからの地方自治を確立するかというのは今東議員がおっしゃったとおりで,受け皿をどう我々が受けて立つか,同時に本当の地方自治を,3割自治と言われて久しい,地方分権が叫ばれて久しいわけでありますが,それをいかに受けとめるかというのはこれからの我々の取り組みの姿勢,一番大切なことだと思います。 先般も新聞で発表されておるように,各省庁はなかなか権限を離そうといたしておりません。諸井 虔氏を初め7名の地方分権委員会で,いろいろ議論をされております。私は,中央が権限を持っておられることも,全国統一的にする仕事もありましょう。しかし,地方の特色を生かした行政を確立するというのが地方自治の精神ですから,ある程度の財源を地方に任す,権限も任すという精神はまことにいい,この地方自治の実態に合った改正であり,あるいは取り組みだと思います。ただし,先ほど申し上げましたような中央官庁の姿勢もありますし,同時に財源の問題もあります。いろいろ困難な課題がありますが,またこの法は5カ年という時限法になっておりますから,5カ年ですべてが,地方分権が確立するとも今仰せのように思っておりません。したがって,こういうことについて我々は,地方はひとつ一体となって努力する必要がある時期に差しかかっておるというふうに理解をしておるわけです。 したがって,ぜひこの中核市に向けて取り組みをし,身近な行政は身近な市や町で行うというのが自治の基本だというふうに理解をしておりますから,ひとつ今後とも御指導,御協力をお願いをいたしたいと思います。 ○議長(三谷積) 次に,市民連合代表 34番大村博生議員。 (34番大村博生議員登壇)(拍手) ◆34番(大村博生) 例年になくどっかりと居座った寒さも,少しずつ春が見えてくる毎日となりました。去っていく冬とともに,私はこの議会を最後に引退をすることを決意をしております。 1976年昭和51年,議席を得てから16年余り,この壇上に立ってこもごもの思いが込み上げるのを抑えながら,私の議員生活を総括をし,皆さんの御批判をいただきたいと思います。 顧みれば,私がこの議場で相まみえた市長は今は亡き立石市長,そして中川市長,さらに牧本市長,そして現在の三好市長の4代にわたっております。全国的に公害が問題になった時代で,福山市も公害先進都市と言われて自然環境を守るために懸命に努力をされた立石市長,地方行革の実行者であり,庁舎移転にまつわる汚職事件では市政不信を払拭できずに引退を余儀なくされた中川市長,続いて清潔と挑戦,市政を浄化することを訴え登場されました牧本市長,牧本市長は汚土事件に見られるように,みずからの公約と裏腹に100条調査特別委員会の設置など市政不信を増幅させ,全国にその汚名をさらす結果を招いたのであります。その結果として,1991年三好市政が誕生し,やっと市政は安定してきたところであります。 さて,福山市は1945年8月8日,一夜にして町を焼き尽くし,多くのとうとい命を奪ったあの空襲,多くの先人たちの努力によって,悲しみを乗り越え復興に血のにじむ努力と苦労を重ね,当時の痕跡をかけらも残さぬまでに復興したのであります。そして,半世紀の飛躍的な発展の基礎をつくり,ことしの記念すべき80周年を迎えたのであります。私は,戦後発展の一端にかかわった者として,今この議会を去るに当たって申し上げたいことがあります。 地方自治は,ゆりかごから墓場までと言われるように,市民一人一人の生活にかかわる幅の広さと深さを持っております。さらに,それは継続性を持たなければならないものであります。それだけに,常に市民と接し,事実を検証する努力が大切であることを教えられたのであります。審議権を持つ議会は,行政に対するチェック機能を発揮し,市民の負託にこたえなければなりません。根拠のない流言や予断と偏見,ましてプライバシーに触れる発言は厳に慎み,事実に基づく発言の権威と選ばれた者の品位を自覚した議論の大切さを強く教えられたものであります。 それにしても,今ここに来て議会活動を振り返ると,完結できなかった仕事や思い残した消化不良の議論も多いことに気づいております。この際,これをまとめて,今後皆さんの議論の素材としていただければ幸いであります。 福山市は今,人口約38万,世帯数13万2500,行政面積364平方キロとなっております。これは,戦後国の方針もあって1市14町に及ぶ合併によるものでありまして,これに起因する市政の不均衡発展を早期に是正することであります。そのために,私たちが主張してきました東西南北に核となる施設をつくることであります。これを具体化したのが,今手がつけられております市民センターであります。これを着実に進めていくことであります。 2つ目は,少子・高齢化社会への対応は,既に緊急の課題となっております。かつて地方行革の中で補助金をカットされた民生費,今既に福山市も進めておりますゴールドプランでもその内容は自治体任せ,民間依存となっております。少子対策とともに国に財源措置を強く求めていくことであります。そして,既に進められている高齢者保健福祉総合計画これを積極的に啓発し,進めていくことであります。 3つ目は,これも私たちが主張し続けてまいりました重度心身障害者対策であります。昨年12月に,厚生省はノーマライゼーション7カ年戦略を発表しております。すなわち障害者プランであります。これを高齢者保健福祉総合計画と同様に計数化をして,具体的に今後実施していただきたいと思います。さらに,障害者対策としては,具体的な対策はこれから計画するであろう総合福祉センター構想に組み入れて,実現をしていただきたいものであります。 4つ目,今,社会問題となり重要な教育課題ともなっているいじめの問題は,先般加茂町における寺脇県教育長の発言のように,すべての大人に責任があるといった一般論を説く時代は過ぎております。もっと児童生徒と向き合って,心をつかみ,共通の認識の中で出口を見出すことであります。カウンセラーに頼るのでなく,この際,35人学級の実施や個人指導ができる教師のゆとりを確保することが必要であります。ちょうどきょうの朝日新聞に,筑波大学教授の下村先生が対談をしております。この記事が載っております。ちょっと引用さしていただきます。自殺が起こると,なぜ教師は気づかなかったのかと言われる。でも,現在の学校では無理,余りにも忙しい,中学には事件が多い,だが学級担任は朝と終わりに教室に来るぐらいで,子供が訴える時間がない。教師にゆとりを持たせることで,それはすなわち人手をふやすこと以外にない。さらに続けて,子供の減少に伴い国は1998年までの6年間で教職員を6万人減らすと言われております。いじめ対策として緊急にこの計画を取りやめ,全国各校に配置すべきであると,このように下村教授は言われております。参考にしていただきたいと思います。 5つ目,部落解放行政について。地対財特法期限切れを前にして,昨年12月20日,地対協の総括部会の中間報告が示されました。部落差別の実態を直視せず,また未指定や事業未実施地区の問題,さらに我々が常に言っております依然として起こる陰湿な差別事件など,いまだに多くの課題があります。部落問題の早期解決に向けて重要な時期を迎えており,引き続き,積極的な努力を要請するものであります。 6つ目には,農林行政であります。今何よりも全国民が求めているのは食,緑,水の重要性を再認識し,日本の第1次産業を守っていただきたい。特に,林野率48%を保っている福山市においては,その特性を生かし独自の構想を打ち出していただきたい。また,緑を守る目的で実施している松くい虫防除事業は,自然の生態系を破壊するものだけに,化学的根拠を明らかにし説得力を持つべきであります。 最後に,松永地域の課題を一つ。今,松永地域には約2600人の大学生が居住しております。町に若者があふれ活気があります。これらの青少年の健全な発達を促す社会体育施設の建設を強く要望するものであります。 終わりに,今回の改選に立候補を予定されておられる皆さん,来る21世紀は皆さんの時代です。限りなく発展する福山市,38万市民の期待にこたえ,すばらしい成績で栄冠をかち取り,引き続き活躍されることを祈念いたします。今日まで温かい御指導,御鞭撻をいただきました先輩,同僚の議員の皆さん,市長を初め理事者,職員の皆さん,さらに報道関係の皆さん,心から改めてお礼を申し上げます。今後は,一市民として市政発展のために尽くすことをお誓いを申し上げ,私の発言を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) (市長三好 章登壇) ◎市長(三好章) 市民連合を代表されました大村議員の御質問にお答えをいたします。 5期16年間にわたって市議会議員として大変御活躍をいただき,さらに議会では副議長もお務めをいただき,その間,福山市政発展のために大変な御苦労をされ,いろいろ我我にも御指導,御鞭撻をいただいたことに心から感謝をいたします。心から敬意を表する次第であります。 また,先ほど御質問をされました東議員,さらに昨日の質問の宮本議員さん,また今期を最後に引退を決意をされておる皆さん方に,心から敬意と感謝を申し上げながら,市民連合を代表された大村議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。 まず,市民センター構想についてであります。 市民センターは,地域の拠点施設として,より充実した市民サービスの提供と地域の活性化を図るため,市域を大枠東西南北に分け,それぞれの地域へ複合施設を建設するものであります。本年6月末には,北部市民センターが完成をする予定であります。多くの市民の方々に,教養,文化,スポーツ,レクリエーションなど多岐の分野にわたる地域づくり,生涯学習の拠点として活用していただきたいと考えております。 現在,北部に続いて東部市民センターに取り組んでいるところであります。その建設場所につきましては,先日お示しをしたところであります。今後,8年度で基本設計と用地取得を終え,9年度に実施設計,10年度から建設を目途に取り組んでまいります。市民センターは,それぞれの地域のコミュニティー活動の振興を図る複合的拠点施設であります。地域の市民の方々に喜んで使っていただける施設として,着実に推進してまいりたいと考えております。他の地域につきましても,東部市民センターの進捗にあわせて取り組んでまいります。 次に,少子・高齢化が急速に進んでおります今日において,市民が支え合い,一人一人が心豊かに安心して暮らせることのできる社会環境の整備が大きな課題であります。少子・高齢化は,若年労働者の労働力の減少や消費市場の低迷により経済活動の停滞,縮小を招くことや,人口構成のアンバランスによる現役世代の負担増も予想され,社会全体の活力の低下が懸念されるところであります。 少子化の進展への対応といたしましては,児童部,教育委員会を中心に,21世紀を担う子供たちが健やかに生まれ育つ環境づくりを推進するため,(仮称)福山市児童育成計画を策定するための庁内プロジェクトを設置し,検討いたしているところであります。 一方,高齢化への対応といたしましては,福山市高齢者保健福祉総合計画に基づき,施設福祉や在宅福祉,生きがい・社会参加の促進などの高齢者施策を,市民,民間諸団体との適切な役割分担と協働のもとで総合的,計画的に推進すると同時に,市民各層を対象とする市民啓発にも努めてまいります。これらの基本計画をもとに,それぞれの部課が連携し全体の課題として取り組み,実効性のある対応をしてまいりたいと考えております。 次に,重度心身障害者対策と総合福祉センターについてであります。 本市においては,平成5年度,6年度において福山市障害者保健福祉総合計画を策定し,各種障害者施策の充実に努めているところです。国は,平成5年に策定した障害者対策に関する新長期計画の具体化を図るための重点施策実施計画としての性格を持つ障害者プランを,昨年12月に策定しました。重度障害者の自立と社会参加の促進は重要な課題と考えており,国の障害者プランへの対応については広域的な対応という視点も必要であります。県の動向等を見守りながら検討してまいります。 また,障害者施策の総合福祉センターへの位置づけにつきましては,平成8年度中に策定する総合福祉センター基本構想の中で検討してまいります。 次に,いじめの問題につきましては教育長より御答弁を申し上げます。 次に,同和行政についてのお尋ねであります。 昨年12月20日に地域改善対策協議会総括部会において,同和問題の早期解決に向けた方策の基本的な方向について中間意見が取りまとめられ,本年3月末までには,総括部会としての最終意見が公表されると把握しております。同和対策事業特別措置法が制定されて以来,四半世紀余りにわたる諸施策の推進によって一定の成果を上げてきましたが,依然として差別意識が払拭されておらず,生活,労働,教育などの同和問題解決に当たって重要な分野においてもなお格差が存在しております。 本市といたしましては,この最終意見において現行法期限後における同和問題早期解決の方向性が具体的に明示されることを期待いたすとともに,引き続き,部落差別解消に向けた諸施策を積極的に推進してまいる考えであります。 農林行政は,単に食糧生産だけでなく国土の保全や自然景観など,生活資源としての分野も重要であります。現在,山林を守り水や緑を確保する対策として,水源の森基金の事業を中心に造林保育などの事業を行っておりますが,国,県,山林所有者と一体的に自然保護と有限である森林資源の確保のため取り組んでまいりたいと考えております。 なお,松くい虫特別防除につきましては,この地方に適する松林を守るため防除安全基準を厳守し,さらに自然を守ることを考慮しながら行ってまいりたいと考えております。 次に,松永地域における社会体育施設についてのお尋ねであります。 今日,健康の維持増進や余暇の活用のため,生涯スポーツあるいは競技スポーツの向上において質,量ともに幅広いものとなっております。市民の要望を踏まえながら,近年,緑町公園屋内競技場,野球場やテニスコートなど施設整備に努めてきたところであります。松永地区におきましては,本年,松永運動場に夜間照明設備を整備したところであります。また,本市の屋内体育施設につきましては,市民要望に十分こたえていくよう,小中学校の屋内体育施設を補完施設として活用していただいておるところであります。 今後とも,市民のスポーツ施設に対するニーズを踏まえまして,地域生活圏の施設内容などのバランスを考慮しながら,引き続き整備に努めてまいりたいと考えております。 以上で,市民連合を代表されました大村議員の御質問の答弁とさしていただきます。 ◎教育長(池口義人) 教育問題についてお答えをいたします。 いじめ問題は,子供たちの命にかかわる問題であり,その根絶に向け,学校,家庭,地域社会を挙げて取り組んでいるところであります。各学校におきましては,教職員,保護者,子供たちがいじめ問題について共に語り合う場を設けたり,授業,ホームルーム,行事等の日々の学校生活の中で,援助や励し合いを通してお互いに高まり合える学級,学校集団づくりに取り組んでいるところであります。 また,今年度,中学校区においては教育問題(いじめ等)研修会を実施し,学校,PTA,地域関係者が一体となった取り組みに努めてきたところであります。いじめ問題の根絶に向け,日常の教育活動を通して子供たちと向かい合い,一人一人の思いや悩みを的確に把握するとともに,教職員と子供たちが信頼関係のもとに心を開かせる取り組みが重要であると考えます。 御提言の個別指導の充実と35人学級についてでありますが,一人一人により行き届いた教育が一層推進できるよう,教職員定数の充実はぜひとも必要であり,増員について県教委に強く要望をしているところであります。 以上であります。 ◆34番(大村博生) 答弁ありがとうございました。 私の発言は,これまでの質問とは違って意見並びに提言であります。わざわざ答弁いただいたことをお礼申し上げます。 あとは,続く予算特別委員会の方で同僚議員とともに議論に参加いたします。 終わります。(拍手) ────────────────── ○議長(三谷積) この際,休憩いたします。午後1時から会議を再開いたします。         午前11時22分休憩 ──────────────────           午後1時6分再開 ○議長(三谷積) 休憩前に引き続き,会議を開きます。 ────────────────── ○議長(三谷積) 次に,政正会代表 40番稲葉勘一議員。 (40番稲葉勘一議員登壇)(拍手) ◆40番(稲葉勘一) 代表質問をするに先立ち,体調調整のために午前中欠席して御迷惑をかけたことをおわび申し上げます。 政は正なりという政治の理想を掲げ,市政の信頼回復を目指した我々政正会3人は,時代の流れを見きわめ,後事を託して今議会を最後に引退の決意を固めました。長い間御交誼をいただきました議員,理事者並びに報道関係の各位に心から感謝の気持ちをささげます。愛する福山市政の思いを込めて,最後になるであろう代表質問をさせていただきます。 思えば,我々が福山市議会に議席を持ったのは昭和43年,昭和55年,昭和59年でございます。いずれも大正末期から昭和初期に生まれ,倫理,道徳,礼節の東洋思想に強く影響されておりました。戦い破れ占領軍による学制改革という名の教育政策により,日本人の意識は次第に変わってまいりました。日本の歴史や文化を否定し,精神文化から物質文明へ,重厚長大から軽薄短小へ,精神主義から拝金思想へと移っていき,団塊世代を中心としてすっかり世相は変わってまいりました。世を嘆く人は,既に日本は精神的には滅亡し,日本のあすはないと断ずる人すらありますが,我々と同じ年代を生きて来られた市長の率直な感想をお伺いいたします。 なお,私は細々とした問題は触れません。市長の生の気持ちを率直に聞かせてください。 次に,戦後アメリカによって与えられた民主主義についてですが,にしきの御旗のごとく称呼され,特にソビエト連邦の崩壊後は,燎原の火のごとく大多数の国で唱えられております。しかし,民主主義の総本山であるアメリカにおいて有名な学者が,No one knows what Democracy is,すなわち民主主義とはいかなるものか,だれもわからないと言っているのであります。 現在,我が国においては上は国から,下は市町村に至るまで行政需要はまことに多岐・多様となり,加えて少子・高齢化によって市民から,国民から無数の要求が出ております。しかし,国も市町村も打ち出の小づちを持っておるのではありません。あらゆる事業は国民からの税収によって支えられているのであります。我が福山市においても,来年度予算規模は0.8ないし0.7%の縮小という緊急事態になり,大規模事業の連続により公債費も急増しております。これらの事態を乗り切り,市政の円滑な推進をしていくためには,徹底的な行革とリストラを行うリーダーシップと先見性を持っていなければ困難な大事業と考えられますが,三好市長,この見通しと決意のほどをお伺いいたします。 最後に,我が国は,そして我が福山市も議会制民主主義をとっております。市長もまま漏らされておりますが,議会は決して理事者に隷属するものではありません。車の両輪のごとくという言葉がありますが,市民に最も密接に接触している議員の進言,苦言は真摯に耳を傾けてください。 耳の痛い話かもしれませんが,先般の市長選挙で,議員のほとんどが応援したにもかかわらず投票率はわずか23%余り,大衆の英知は大智であります。私も含めていかに政治不信が蔓延しているか認めざるを得ないでありましょう。また,この事実を否定するのならば,まさに傲慢な独裁の道を歩んでいるとしか思えません。三好市長,2期目の市政はみずからの政治哲学を持って信じる道を進まれることを強く希望いたします。 あなたが福山市議会の増員選挙の立候補に際し応援さしてもらって以来,正副議長2期のコンビとして最もあなたの心境を知っているつもりの私が,最後に心から進言する言葉でございます。どうか,二次質問を必要としないぐらいの心情をもって御答弁くださることをお願いいたします。 どうもありがとうございました。(拍手) (市長三好 章登壇)
    ◎市長(三好章) 政正会を代表されました稲葉議員の御質問にお答えを申し上げます。 7期28年間の長きにわたって,昭和43年から今日まで福山市議会議員として大変な活躍を,6期ですか,6期の長きにわたって活躍をされました稲葉議員の大変な御活躍,御功績に対しまして,心から敬意と感謝を込めて御答弁をさしていただきます。 なお,政正会3人の議員の方々,今川議員4期16年,来山議員3期12年,それぞれ福山市政発展のために御活躍をいただき,いろいろ私も議席をともにした時代が長くありますし,また理事者になりましてもいろいろと御支援,御教導をいただいたことを心から感謝をし,感謝を込めて御答弁を申し上げます。 とりわけ,稲葉議員とは2回にわたり議長,副議長という立場で御協力をいただき,議会の円満で公平な議会運営に大変な御尽力を賜り,おかげで私もその務めを果たし得たというふうに感謝をしております。 さて,稲葉議員と私は余り世代が変わりません。戦中,戦後のあの日本の厳しい時代の中を経てきたわけでありまして,とりわけ私は15歳で戦争に参加をいたしております。昭和20年4月から20年6月,最も激しかった沖縄攻防戦の中で,特攻基地で何回か死期を,死線を突破した体験を持っております。したがって,以来戦後日本のあるべき姿,日本をいかに復興させるかということについては,人一倍悩み苦しみ,また情熱を持って今日まで地域のために,あるいは大衆のために,郷土のために生き抜くのが私に与えられた,残された使命だというふうに,当時青年期に思いまして,以来地域活動に専念をしてまいりました。したがって,いろいろ町会議員から市会議員,市長という私の分に似合わない,能力の限界を超えたいろいろな役割を担ってきたと思います。これもひとえに稲葉議員を初め同僚議員であった皆さん,また理事者になってからも幹部職員を初め4千数百人の市の職員の協力を得て,初めてその責務が果たせ得ておるというふうに思っております。 日本の将来を憂えることは人一倍憂えております。しかし,私は日本の平和憲法のもとで,主権は住民に移りました。そして,憲法第8章の中で自治法が制定をされております。したがって,地方自治はやはり,民主主義は地方自治が原点だというふうに思っております。したがって,地方の発展こそ日本の発展につながるということで,今日までひたすら地方自治に携わってまいりましたが,これは私は決して日本の方向は間違っていなかった,戦争を放棄し,自由と結社の,あるいは表現の自由を認め,女性も参政権を認められた日本憲法のもとで,初めて今日の日本の繁栄があり得たと思います。いろいろ物が栄え,心が滅びたという議論もありますが,私は今日のすばらしい世界に類を見ない経済発展,しかもこれから超高齢化社会を迎えて,人が一生豊かで安心をして暮らせる日本づくりが我々に与えられた使命だというふうに思って,日々力は足りませんが,精いっぱい頑張っておるところであります。 予算編成に当たりまして8%減,緊急事態だという御指摘をいただきましたが,私は緊急事態とまでは思っていません。厳しく今の財政事情を受けとめておりますが,打ち続いた大型事業の完成,さらにアジア大会,国体への取り組み,それからここで市民生活に直結をした民生や衛生に,あるいは文化,教育に力を入れる時期であろうということで,そういう面に配慮した予算編成を行ったつもりであります。どうぞ,その辺も御理解を賜りたいというふうに思います。 さらに,私の政治哲学は先ほども申し上げましたように,重複をするかもしれませんが,戦後敗戦の郷土の復興を願って地域活動をやってきたわけでありまして,いつかも公明の小川議員の質問にお答えしたと思うんですが,私は若いときから地域のために生きると,死すべきは地域のためだと,大衆とともに生き,死すべくんば大衆のためにという信念を今日まで持ち続けております。したがって,仰いで天に愧じず,俯して人にはじない政治活動を今日まで心がけてきたわけであります。しかし,徳も積んでおりませんし,もちろん学歴もございません。したがって,いろいろ皆さんからお助けをいただき,また厳しい御叱正をいただく中で私の任務を果たしていく,そして福山市が名実ともに備後の中核市と言われるような,近隣の市,町と共同して力を合わせて,また市民の理解と協力をいただく中で,行政だけで町づくりはできません。経済界も,農業団体も,また各種民主団体も,さらに市民も広く協力をしていただいて町づくりをやるというのが,私のこれからの務めだというふうに思っております。 したがって,言葉は足りません。いろいろ申し上げたいこともございますが,これからもひとつ稲葉議員の御教導,御指導を心からお願いを申し上げ,さらに御勇退をされる政正会の3人の議員さんの御健勝をお祈りを申し上げ,心から敬意と感謝を申し上げながら御答弁とさしていただきます。 ◆40番(稲葉勘一) 現在の世相で,地方自治体の長が公式の本会議場で発言することはおのずから制約がありますが,言外の意が私にはよくわかります。どうかひとつ今後とも,理事者諸君も一緒に大いに頑張っていただきたいことをお願いします。 また,同僚の諸君も予算特別委員会において手厳しい質問があるかもわかりませんが,どうぞひとつよろしくお願いします。 どうもありがとうございました。(拍手) ○議長(三谷積) 以上で,本日の代表質疑及び一般質問を終わります。 次は,日本共産党代表 10番村井明美議員から行います。 ────────────────── ○議長(三谷積) 次の本会議は,明3月8日午前10時から開きます。 ────────────────── ○議長(三谷積) 本日は,これをもって散会いたします。          午後1時24分散会 ────────────────── 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。 福山市議会議長 福山市議会議員 福山市議会議員...